印刷方法について
ラクスルのノベルティサービスでご利用いただける、印刷方法をご紹介します。なお、印刷方法は、大きく有版印刷と無版印刷の2種類に分類できます。
版を使う印刷方法
入稿データをもとに作成した「版」を使って印刷する方法を、有版印刷といいます。印刷代とは別に版代がかかりますが、発注数が多くなるほど、1枚あたりの単価が安くなります。そのため、有版印刷は発注数の多いスタッフTシャツやクラスTシャツにおすすめです。小ロットでの印刷の場合は、版代を少ない部数で割らなければならないため、結果として単価が割高になる傾向があります。
なお、ラクスルでは版を保管するサービスを行っております。版を作成した過去のご注文から6ヶ月未満の場合は、版代が無料になります。 詳しくは版代についてのページをご確認ください。
シルクスクリーン印刷
シルクスクリーン印刷は、スクリーンと呼ばれる目の細かい網状の版を使用します。網の一部を目止めすることで版を作り、目止めしていない網の目にインクを通過させて印刷する方法です。
【印刷の流れ】
1.デザインに基づいてスクリーンを作成
2.スクリーンを印刷する商品の上に置く
3.インクをスクリーンの上にのせる
4.スキージ(ゴムヘラ)でインクを押し広げる
5.インクがスクリーンの網の目を通過し、印刷する商品に転写される
【特徴】
○様々な素材に印刷できる
○下地の色の影響を受けにくい
○色褪せしにくい
ラクスルでは単色印刷のみ対応しております(1色のみ、フルカラー対応なし)。
【主な対応商品】
ウェア・アパレル、トートバッグ・エコバッグ、タオルなど
回転シルク印刷
回転シルク印刷は、商品を回転させながら印刷する方法で、タンブラーなど円筒状の商品への印刷に適した方法です。 印刷の仕組みはシルクスクリーン印刷と同様です。
【特徴】
○円筒状の商品に印刷できる
○下地の色の影響を受けにくい
○色褪せしにくい
×印刷ができない部分が生じるため、連続柄には向かない
ラクスルでは単色印刷のみ対応しております(1色のみ、フルカラー対応なし)。
【主な対応商品】
ドリンクウェア
パッド印刷
パッド印刷は、凹版を使用します。エッチングで柄の部分を凹ませて版をつくり、凹部分にインクを流し込んで、インクを転写したシリコンパッドをスタンプのように商品に押し付けて印刷します。曲面や凹凸面のある商品への印刷に適した方法です。
【印刷の流れ】
1.デザインに基づいて凹版を作成
2.凹版にインクを流し込む
3.シリコンパッドを凹版に押し付ける
4.インクを転写したシリコンパッドを、印刷する商品に押し付ける
5.シリコンパッドについたインクが、印刷する商品に転写される
【特徴】
○小さな商品・曲面・凹凸面に印刷できる
○細かいデザインを印刷できる
ラクスルでは単色印刷のみ対応しております(1色のみ、フルカラー対応なし)。
【主な対応商品】
筆記具、ライター、グラス・湯呑など
オフセット印刷
オフセット印刷は、 平版と呼ばれる平らな版を使用します。金属板に感光性の塗料を塗り、デザインを焼き付けることで版を作ります。作成した版を印刷機に取り付け、ブランケットとよばれるゴム製転写ローラーにインクを転写させて印刷する方法です。
【印刷の流れ】
1.デザインに基づいて平版を作成
2.平版を印刷機に取り付ける
3.平版を濡らしてから、油性インクを塗る
4.水に反発して、デザイン部分にのみ付着した油性インクを、ローラーに転写する
5.インクを転写したローラーを、印刷する商品の上に転がす
6.ローラーについたインクが、印刷する商品に転写される
【特徴】
○写真や文字を鮮明に印刷できる
○色味を調整しやすい
○印刷スピードが速い
【主な対応商品】
ギフトカード、クリアファイル・ファイル、うちわ・扇子など
箔押し印刷
箔押し印刷は、凸型の金属板を使用します。箔フィルムを熱と圧力で転写して印刷する方法です。
【印刷の流れ】
1.デザインに基づいて凸版を作成
2.凸版を印刷機に取り付ける
3.凸版を加熱する
4.印刷する商品の上に箔を載せ、凸版を押し付ける
5.圧力をかけたまま凸版を冷却し、印刷する商品に箔を定着させる
6.余分な箔をはがす
【特徴】
○ 箔の光沢感により高級感がある
○ 表面を浮き上がらせるエンボス加工との組み合わせも可能
×形状や素材によっては箔が剝がれやすい
【主な対応商品】
カレンダー、クリアファイル・ファイル、トートバッグ・エコバッグなど
印刷方法 | シルクスクリーン印刷 | 回転シルク印刷 | パッド印刷 | オフセット印刷 | 箔押し印刷 |
対応色 | 単色 | 単色 | 単色 | フルカラー | 単色 |
グラデーション | 不可 | 不可 | 不可 | 可 | 不可 |
印刷可能な面 | 平面 | 円筒 | 曲面・凹凸面 | 平面 | 平面 |
広範囲の印刷 | 可 | 不可 | 不可 | 可 | 不可 |
細部の印刷 | 不可 | 不可 | 可 | 可 | 不可 |
発色 | 良い | 良い | - | - | - |
下地の色の影響 | 受けにくい | 受けにくい | 受けやすい | 受けやすい | 受けにくい |
耐久性 | 高い | 高い | 高い | 高い | 低い |
版を使わない印刷方法
版を使わず印刷する方法を、無版印刷といいます。入稿データを版におこさず、そのまま印刷機で処理するため、納期を短縮したい場合や、小ロットでの印刷におすすめです。印刷方法によっては1点あたりの印刷費用が高く。大ロットでの印刷は割高になる場合もあります。
デジタルオフセット印刷
デジタルオフセット印刷は、オフセット印刷の高い印刷品質とデジタル印刷の柔軟性を兼ね備えた印刷方法です。印刷の仕組みはオフセット印刷と同様ですが、版は作成せず、印刷機のドラムに直接デザインを描くのが特徴です。
【印刷の流れ】
1.インク量などの設定を行い、印刷機をセットアップする
2.感光ドラムにレーザーでデザインを描き、インクを付着させる
3.インクをローラーに転写する
4.インクを転写したローラーを、印刷する商品の上に転がす
5.ローラーについたインクが、印刷する商品に転写される
【特徴】
○写真や文字を鮮明に印刷できる
○色味を調整しやすい
○印刷スピードが速い
【主な対応商品】
ギフトカード、クリアファイル・ファイル、うちわ・扇子など
インクジェット印刷
インクジェット印刷は、液体のインクを微細なノズルから噴射して印刷する方法です。
【特徴】
○インクの種類が豊富なため、様々な素材に印刷できる
○写真や文字を鮮明に印刷できる
○多色インクを使用するため、色の再現性が高い
×下地の色の影響を受けやすい
×微細なノズルからインクを吹き付けるため、印刷スピードが遅い
【主な対応商品】
ェア・アパレル、ライター、カレンダーなど
オンデマンド転写印刷(DTFプリント)
オンデマンド転写印刷は、熱転写技術とデジタル印刷の柔軟性を兼ね備えた印刷方法です。デジタル印刷によって熱転写用の専用フィルムにフルカラー印刷を施し、熱によってウェアやマグカップなどにフィルムを圧着し、転写します。
【特徴】
○下地の色の影響を受けにくい
○熱転写しても、デザインの周囲にフチがつかない
○細かいデザインを印刷できる
×生地に印刷した場合、印刷箇所の質感が変わる
・グラデーションは対応不可
【主な対応商品】
ウェア・アパレル、トートバッグ・エコバッグなど
熱転写印刷
熱転写印刷は、転写シートにデザインを印刷し、熱と圧力のプレスによってシートを商品に貼り付ける方法です。
【特徴】
○様々な素材に印刷できる
○下地の色の影響を受けにくい
×生地に印刷した場合、印刷箇所の質感が変わる
×デザインの周囲に転写シートのフチが残る場合がある
【主な対応商品】
トートバッグ・エコバッグ、ウェア・アパレルなど
昇華転写印刷
昇華転写印刷は、昇華型インクで転写シートにデザインを印刷し、熱と圧力のプレスによって気化させたインクを浸透させて印刷する方法です。印刷できる素材は、ポリエステルなどの合成繊維や、特殊コーティングされた素材に限定されます。
【特徴】
○色の再現性が高い
○貼り付け感のない自然な仕上がり
×下地の色の影響を受けやすい
×印刷できる素材が限られている
【主な対応商品】
マグカップ、タオルなど
レーザー印刷
レーザー印刷は、レーザーを使って素材表面を彫刻する方法です。非接触加工なので、印刷時に素材にダメージを与えません。
【特徴】
○立体感がでるため、高級感がある
○印刷の劣化がない
×印刷スピードが遅い
【主な対応商品】
ライター、マウス・マウスパッド、ボトルなど
刺繍印刷
刺繍印刷は、デジタルデータを基に糸を使って布地にデザインを縫い付ける方法です。厳密には印刷方法ではありませんが、デジタルデータから直接製品に装飾を施す点で、広義の印刷技術の一種ともいえます。
【特徴】
○立体感がでるため、高級感がある
○下地の色の影響を受けにくい
○生地に直接縫い付けるため、繰り返しの洗濯に強い
×細かいデザインは表現できない
×印刷スピードが遅い
ラクスルでは単色印刷のみ対応しております(1色のみ、フルカラー対応なし)。
【主な対応商品】
タオル、ファッション小物、トートバッグ・エコバッグなど
印刷方法 | デジタルオフセット印刷 | インクジェット印刷 | オンデマンド転写印刷 | 熱転写印刷 | 昇華転写印刷 | レーザー印刷 | 刺繍印刷 |
対応色 | フルカラー | フルカラー | フルカラー | フルカラー | フルカラー | 色なし | 単色 |
グラデーション | 可 | 可 | 可 | 可 | 可 | 不可 | 不可 |
適した素材 | 紙 | 全素材 | 全素材 | 全素材 | ポリエステルなどの合成繊維 | 金属 | 布 |
表面の風合い | 変わらない | 変わらない | テカリがでる | テカリがでる | 変わらない | 凹部分ができる | 凸部分ができる |
広範囲の印刷 | 可 | 可 | 可 | 可 | 可 | 不可 | 不可 |
細部の印刷 | 可 | 可 | 可 | 可 | 不可 | 不可 | 不可 |
色の再現性 | 低い | 高い | 高い | 高い | 高い | - | - |
下地の色の影響 | 受けにくい | 受けやすい | 受けにくい | 受けにくい | 受けやすい | 受けない | 受けない |
耐久性 | 高い | 高い | 低い | 低い | 高い | 高い | 高い |