包装

記念品の包み方

記念品に欠かせない包装の特徴

記念品は、丁寧に包装された状態で渡す場合が多いものです。最近では、粗品や景品のような気軽に渡す記念品には包装や熨斗(のし)がない場合もあります。しかし、包装されていると丁寧さや気品が相手に伝わるでしょう。日本の包装資材の歴史は非常に古く、縄文時代から奈良時代頃にはすでに藁で包む習慣があったといわれています。現代でも包装紙で包んだり、簡易的であってもビニール袋や紙袋に入れたりするなど、包装は記念品に欠かせない要素です。

記念品の包装に使える基本の包み方

記念品の包み方には、デパート包装とキャラメル包みがあります。包装するものや難易度を考慮して包み方を選びましょう。

高級感を出せる斜め包み

斜め包みは、デパート包装・百貨店包装・回転包みなどとも呼ばれ、デパートで頻繁に活用されている包み方です。慣れるとスピーディに包める点や、テープで一箇所のみを止めれば外れなくなる点がメリットです。一方、包むときに箱を回転させる必要があるため、箱の中身が動くと困るお菓子や食器などの包装には向かない点に注意しましょう。 斜め包みが適しているシーン

  • 複数の記念品をスピーディに包装したいとき
  • 箱を回転させても問題ない記念品を包装するとき
  • 百貨店で購入したような高級感を出したいとき

斜め包みの包み方例(慶事)

  1. 包装紙を斜めに置き、包装紙の上の手前側に少し左にずらして置く
  2. 包装紙の手前の頂点を箱側に折り、余った紙を折り込みながら左側も箱側に折る
  3. 箱を奥に回転させる
  4. 包装紙の奥側の頂点を箱側に折り、余った紙を折り込みながら右側も箱側に折る
  5. 包装紙の頂点が見えないよう内側に折り込み、交わっている1箇所をテープで止める

※慶事は右の紙が上、弔事は左の紙が上になるように包む。

簡単に記念品を包めるキャラメル包み

キャラメル包みは、合わせ包みとも呼ばれる包装紙の包み方です。斜め包みよりも簡単に包めるだけでなく、箱を回転させる必要がないので崩れやすい記念品にも適しています。ただし、斜め包みが一箇所のテープ止めで済むのに対して、キャラメル包みでは複数箇所のテープ止めが必要です。 キャラメル包みが適しているシーン

  • 簡単に記念品を包装したいとき
  • 箱を回転させられない記念品を包装するとき

キャラメル包みの包み方

  1. 包装紙の真ん中に包みたい箱を置く
  2. 左右の包装紙を箱側に折る
  3. 箱の両脇を横・縦の順に折り込む

包装のアレンジ方法

記念品を渡すシーンによって、包装をアレンジすると相手に喜んでもらえます。また、箱の形ではない記念品には包み方のアレンジが必要です。

蝶結びで包装に華やかさを加える

斜め包みやキャラメル包みに華やかさをプラスするのが「蝶結び」です。包装した箱にリボンを巻きます。リボンによって箱が固定され、斜め包みやキャラメル包みに比べてカジュアルな印象になるのが特徴です。赤と緑、青とオレンジ、紫と黄色など補色(色相環上で反対の位置にある色の組み合わせ)にすれば、包装紙とリボンで色合いのコントラストが楽しめます。

アイテムやシーンに合わせた包装のバリエーションを採用する

基本的な包み方を押さえたら、アイテムや渡すシーンに合う包装のバリエーションを採用すると、さらにおしゃれな包装になります。

包み方 特徴
ボトル包み ワインや日本酒、ジュースのボトルを包む
リボンアレンジ 斜め掛け、ダブルリボン、十字掛けなどで華やかに
キャンディアレンジ  両端をキャンディのように結んでかわいく包装

 

フォーマルな記念品の包装におすすめの熨斗(のし)

取引先に贈る記念品には、熨斗(のし)をつけるとよいでしょう。斜め包みやキャラメル包みをした包装紙の上につけるのし紙が手軽に使えます。のし紙には、上段に記念品の趣旨、下段に団体名を記入します。

記念品に合った包装紙を使う

記念品をおしゃれに包装するためには、包装紙のカラーや材質も重要です。利用シーンや記念品の特徴に合う包装紙を選びましょう。

イベントに合わせてカラーを包装アイテムに取り入れる

包装をするときは包み方だけでなく、色合いも工夫するとさらにおしゃれになります。特に、バレンタインやクリスマスなどのイベントに合うカラーを使うと、各シーンに合った雰囲気の包装になります。イベントだけでなく、季節や相手のイメージに合わせて記念品の包装紙を選ぶのもおすすめです。

シチュエーション カラー
バレンタイン 赤、ピンク、白、金色
クリスマス 緑、赤
ハロウィン オレンジ、紫
父の日 青、白
母の日 赤、ピンク

 

包装紙の材質を決める

記念品の雰囲気は、包装紙の種類によって左右されます。模様や質感が包装紙の種類によって異なるので、渡す相手や贈るもの、シーンに応じて選びましょう。

  • 色上質紙:色や模様の選択肢が多い包装紙
  • クラフト紙:ナチュラルに仕上がる紙袋などに使われる包装紙
  • 不織布:布のような手触りで風呂敷のように使用可能