タオルの生地について
タオルの生地の種類
生地の種類 | 肌ざわり | 吸水性 | 速乾性 | 商品例 |
パイル | ふわふわ | ◎ | △ | |
ジャガード | ふわふわ | ◎ | △ | |
シャーリング | なめらか | △ | 〇 | |
マイクロファイバー | なめらか | 〇 | 〇 | |
ガーゼ(てぬぐい) | なめらか | △ | 〇 | |
涼感・冷感 | サラサラ | ✖ | ◎ |
パイル
パイルは繊維を折り込むときに、表面にループが出るようにした生地です。吸水性に長けており、ふわふわとした肌ざわりと弾力も楽しめます。フェイスタオルやバスタオルなど、肌に接する用途のタオルに使われやすい生地です。
ジャガード
ジャガードは先染めの糸を織り込んだ生地です。織りの密度が高いため、ふっくらとした弾力感、高級感があります。プリントタオルと比べて、色褪せしにくいこともメリットです。なお、表面にループが出ているものは、ジャガード生地でありパイル生地でもあります。
シャーリング
シャーリングはパイル生地にした上で、ループの先端を平らにカットしたものです。パイル生地と比べてふわふわ感は低減され、ビロードのような滑らかな肌ざわりに変わります。表面が平なので、プリントが映えるのも魅力です。ただし、吸水性はパイルよりも劣ります。シーンを選ばずに使えるタオル生地です。
マイクロファイバー
マイクロファイバーは、極細の繊維を密に織り込んだ生地です。毛細管現象を引き起こすことで、接地面から水を吸い上げます。そのため、本来であれば吸水性の低い化学繊維素材でも、高い吸水性を実現可能です。化学繊維ならではの速乾性と両立できます。スポーツ用タオルや食器拭きタオルによく使われるタオル生地です。
ガーゼ(てぬぐい)
ガーゼはてぬぐいで採用されることの多い、織り目の粗い生地です。パイルと比べると吸水量は多くありませんが、通気性が良いためすぐに乾くというメリットがあります。肌ざわりがやわらかく、軽いことも魅力です。
涼感・冷感
涼感・冷感生地は、水分が蒸発するときに熱を奪う「気化熱」の作用を利用したものです。速乾性の高いポリエステルなどの化学繊維でできています。水に濡らすと素早く乾いて熱を奪うため、涼感・冷感が得られる仕組みです。
タオルの素材
素材 | 吸水性 | 速乾性 | 臭い残りの無さ | 商品例 |
綿 | 〇 | ✖ | 〇 | |
綿・レーヨン混 | 〇 | △ | 〇 | |
ポリエステル | △ | 〇 | ✖ | |
綿・ポリエステル混 | 〇 | 〇 | △ |
綿
綿は吸水性が高く肌ざわりが良いため、多くのタオルで使われています。また、繊維間に空気を含みやすく、外気との間に層を作れるため、防寒目的のマフラータオルにも採用される素材です。しかし、速乾性はないため、通気性が悪い場所、室内干しには適していません。
綿・レーヨン混
レーヨンは木材パルプを薬品加工して作られる繊維素材です。吸湿性と通気性に優れ、肌ざわりが良いというメリットがあります。光沢感があるのも特徴です。ただし、水濡れで縮みやすく乾きづらいため、綿100%と同様に室内干しには適していません。
ポリエステル
通常のポリエステルは吸水性が高くありません。その分、速乾性に優れています。毛細管現象で吸水性を高めたマイクロファイバーであれば、ポリエステル100%であっても吸水と速乾が両立可能です。デメリットとしては、汗臭が蓄積しやすい点が挙げられます。
綿・ポリエステル混
綿・ポリエステル混は、双方の良いところどりをした素材です。吸水性に長けた綿に、速乾性のあるポリエステルを混ぜることで吸水速乾を実現しています。ポリエステル100%と比べて肌ざわりが良いことも魅力です。ただし、綿100%と比べると臭いが蓄積しやすいというデメリットがあります。
タオルの生地の厚み
タオルの厚みは「匁」の表記である程度はわかります。匁は重さの単位で、1匁あたり3.75gであることを示しており、タオルの場合は通常1ダース(12枚)の重さを匁数で表記します。同じサイズのタオルであれば、匁数が大きいほど重く、厚みがあるということです。
フェイスタオルのサイズを参考に、匁数と厚みの関係を表にしました。
<参考:フェイスタオルの場合>
匁数 | 厚み | 用途 | 商品例 |
200匁以下 | 薄手 | ・銭湯、浴室 ・旅行 |
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201~259匁 | 標準 | ・キッチン ・洗面台 ・トイレ |
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260匁以上 | 厚手 | ・来客用 ・ギフト |
なお、バスタオルは800~2,000匁、ハンドタオル(ミニタオル)は40~60匁が一般的です。詳しくは次の記事をご覧ください。