タオルの厚み・匁の選び方
匁(もんめ)とは
1匁=3.75グラムの重さの単位
匁(もんめ)は尺貫法による重さの単位で、反物取引で使われます。1匁は1貫の1,000分の1です。グラム数に換算すると、1匁は3.75グラム(g)に相当します。なお、タオルの場合は1ダース(12枚)の重さを匁で示すのが基本です。
匁からタオル1枚のグラム数を計算する方法
1枚のタオルの重さは次の計算方法で算出できます。
匁数×3.75g÷12枚 |
「200匁のタオル」は12枚で750g(200×3.75g)、1枚あたり62.5gのタオルということです。
1枚のグラム数から匁を計算する方法
タオル1枚のグラム数から匁数を計算することも可能です。計算式は次のとおりです。
1枚あたりのグラム数×12枚÷3.75g=匁数 |
1枚70gのタオルでは12枚で840g、これを3.75gで割ると224となるため、1枚70gのタオルは224匁です。
サイズが同じなら匁数が大きいほど厚みがある
タオルのサイズが同じなら、基本的には匁数が大きい(=重い)ほど厚みがあることを示します。たとえば、30cm×80cmのフェイスタオルが2枚あり、一方が200匁、もう一方が260匁だった場合、260匁のタオルの方が厚手ということです。
逆に匁数が同じでも、サイズが変われば厚さも変わります。たとえば、フェイスタオルのサイズであれば220匁が標準的な厚みですが、バスタオルサイズでは800匁が標準です。
匁数ごとのタオルの厚みの目安と用途例
フェイスタオルは150~320匁
キッチンや洗面台、トイレなどで使用する縦長のタオル(フェイスタオル)は150~320匁が多くみられます。匁数ごとの厚みと用途は次のとおりです。
匁数 | 厚み | 用途 | 商品例 |
200匁以下 | 薄手 | ・銭湯、浴室 ・旅行 |
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201~259匁 | 標準 | ・キッチン ・洗面台 ・トイレ |
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260匁以上 | 厚手 | ・来客用 ・ギフト |
200匁以下は浴室のボディタオル向き
200匁以下のフェイスタオルは薄手で、吸水性や耐久性には劣りますが、軽さと速乾性には優れています。入浴時のボディタオルなど、濡らして使うウェットユース向きです。
また、標準~厚手のタオルと比べて安価な傾向があるので、大量配布や近隣へのご挨拶用などの粗品にも向いています。
201~259匁は幅広い用途向き
201~259匁は標準的な厚みのフェイスタオルです。乾いた状態で使うドライユース向きで、洗面台・トイレ・キッチンなど幅広い用途に選ばれます。
吸水性・速乾性・軽さ・耐久性のバランスがとれており、厚手と比べれば安価です。汎用性が高いので、ちょっとした贈り物としても適しています。
260匁以上は来客用・贈答品向き
260匁以上のフェイスタオルは厚手で、吸水性と耐久性に優れています。薄手~標準と比べて高級感もあるため、ホテルや旅館の客室用で採用されることの多い厚みです。来客用や贈答品にも向いています。
バスタオルは800~2,000匁
60×125cmが標準サイズのバスタオルは、800匁以上が一般的です。高級な厚手タイプや100×200cmの大判タイプでは2,000匁以上のものもあります。700匁以下は薄手、あるいはバスタオルの中でもサイズが小さいタイプです。
スポーツタオルは450~600匁
バスタオルに次いで大きなサイズ(目安40×110cm)のスポーツタオルは、450~600匁が一般的です。スポーツやアウトドアの汗拭き用として使われるため、厚手のものは少なく、吸水・速乾のバランスがとれた厚みが採用されます。
ハンドタオル(ミニタオル)は40~60匁
ハンドタオル(目安30×30cm)やミニタオル(目安20×20cm)では、40~60匁でも標準~厚手といえます。手拭き用などのドライユースが主な用途なので、薄手のものは稀です。
匁数と価格の関係
匁廻し(めまわし)
タオルの価格は匁廻し(めまわし)という方法で計算するのが一般的です。匁廻しの価格を決め、「匁数÷100」を乗じてタオルの価格を計算します。
匁廻しが600円、200匁のタオルの場合の計算式は次のとおりです。
項目 | 計算式 | 価格 |
タオル1ダースの価格 | 600円×(200÷100) | 1,200円 |
タオル1枚の価格 | 1,200円÷12枚 | 100円 |
匁廻しが600円、240匁のタオルの場合の計算式は次のとおりです。
項目 | 計算式 | 価格 |
タオル1ダースの価格 | 600円×(240÷100) | 1,440円 |
タオル1枚の価格 | 1,440円÷12枚 | 120円 |
匁廻しが同額であれば、匁数が大きい(重い)ほど価格が高くなることがわかります。
その他の価格の要素
次のような匁数以外の要素も価格に影響します。
コスト | 高 | 低 |
糸の種類 | 双糸 (耐久性:強) |
単糸 (耐久性:弱) |
パイル(毛足) | ロング | ショート |
加工 | あり | なし |
双糸と単糸
単糸は繊維を紡いで1本の糸にした状態のものです。軽量かつ安価で、薄手の織物に向いています。デメリットは耐久性が低いことと、毛羽立ちやすいことです。
双糸は2本の単糸を撚り合わせて1本にしたものです。1本ずつが太く丸みがあり、双糸の織物はふんわりとした膨らみ、反発感があります。高耐久であることもメリットです。価格は単糸と比べて高額な傾向があります。
ロングパイルとショートパイル
ロングパイルは織った糸の輪の部分が長いタイプです。ふんわりとやわらかく、心地よい肌ざわりを楽しめます。デメリットは、突起物などでひっかかりやすく、ほつれやすいこと、ショートパイルと比べて高額なことです。
ショートパイルは輪の部分が短いタイプで、肌ざわりは硬めです。毛羽立ちにくく高耐久なので、業務用として採用される傾向があります。乾きやすさも良好です。
加工の有無
タオルの加工には次のような種類があり、無加工のものと比べると高額な傾向があります。
加工の種類 | 詳細 | 商品例 |
シャーリング加工 | パイル(輪)をカットして滑らかにする加工 | |
涼感・冷感 | 気化熱の作用で冷たく感じられる加工 | |
抗菌 | 黄色ブドウ球菌の繁殖を防ぐ加工 |