オリジナルパーカーを自作する方法
オリジナルパーカーの作り方
自分でオリジナルパーカーを手作りするときは、パーカーのタイプやデザイン、印刷方法を決めましょう。アイロンプリントやステンシルプリントなどの印刷方法があります。
【オリジナルパーカーの作り方】
- 自作するオリジナルパーカーのタイプを決める
- プリントするデザインをイメージする
- 印刷方法を決める
- パーカーにデザインをプリントする
1.自作するオリジナルパーカーのタイプを決める
オリジナルパーカーは、プルオーバーパーカーとフルジップパーカーに分けられます。プリントするデザインの大きさや使い勝手を考慮してタイプを選びましょう。
前面に大きなデザインを印刷できるプルオーバーパーカー
プルオーバーパーカーは前面にファスナーがなく、頭からかぶって着用するタイプです。ファスナーがないため、正面に大きなプリントデザインを配置できます。大胆なグラフィックやロゴを際立たせたい場合におすすめです。ポケットがあると段差ができるため、ポケットをまたぐデザインは上手くプリントできない可能性がある点に注意しましょう。
着脱しやすいジップアップパーカー
ジップアップパーカーは前面にファスナーが付いているため、着脱しやすいのが特徴です。ファスナー部分にはプリントできないため、デザインのサイズや配置には工夫が必要です。オリジナルジップアップパーカーは、胸元にワンポイントのデザインを入れたものがよく作成されます。
2.プリントするデザインをイメージする
パーカーの形状が決まったらデザインをイメージしましょう。デザインを決める際に重要なポイントは次の3点です。
- デザインの位置と大きさ
- デザインの色
- デザインの細かさ
デザインの位置や大きさは必要な印刷範囲の広さに影響するため、パーカーの形状も考慮して選択しましょう。また、スウェットのカラーとの相性も鑑みて、デザインの配色を決めます。 さらに、デザインの細かさに応じて、最適なプリント方法を選ぶことが大切です。
3.プリント方法を決める
次に、オリジナルパーカーのデザインのプリント方法を決めます。プリントしたいデザインの特徴によって、おすすめの印刷方法が異なります。
- 写真やグラデーションなどの繊細なデザイン :アイロンプリント
- 手作り感のあるシンプルなデザイン:ステンシルプリント
- シンプルで小さいデザイン:消しゴムはんこプリント
- 大きな文字やロゴなどのシンプルなデザイン:シルクスクリーン印刷
- 手作り感や温かい雰囲気のあるデザイン:布用インクペンでの手書き
繊細なデザインをプリントするならアイロンプリント
アイロンプリントは、プリンターで専用のシートに写真やデザインを印刷し、アイロンでパーカーに転写する印刷方法です。インクジェットプリンターやアイロンが必要ですが、機材があれば初心者でも比較的簡単にオリジナルパーカーを自作できます。デザインを手軽に美しくプリントできるのが特徴です。
シンプルなデザインで手作り感を出すならステンシルプリント
ステンシルプリントは、デザインの形に切り抜いたステンシルシートをパーカーに固定し、布用インクでプリントする印刷方法です。インクジェットプリンターのような大掛かりな機材を使用せずに作成できます。複雑なデザインはシートの切り抜きが難しいため、シンプルなデザインに適しています。
小さめのデザインのプリントには消しゴムはんこプリント
消しゴムはんこプリントは、消しゴムをデザインの形状に合わせて削り、はんこのように布用インクを染み込ませる印刷方法です。ステンシルプリントと同様、大掛かりな機材を使用せずに安い価格で自作できます。デザインの大きさは消しゴムのサイズに依存するため、小さなデザインをプリントする場合におすすめです。
本格的なデザインプリントならシルクスクリーン印刷
シルクスクリーン印刷は、メッシュ状の版を作成し、インクを落として生地に着色する印刷方法です。版の大きさには制限がないため、大きめの文字やロゴなどのプリントに適しています。本格的なプリント方法なので仕上がりには期待できますが、手間がかかるうえ難易度も高いため初心者向けとはいえません。
手作り感を重視するなら布用インクでの手書き
オリジナルパーカーのデザインは、布用インクで手書きすることもできます。デザインによっては手間がかかりますが、手作り感を演出したい場合におすすめの方法です。
4.オリジナルパーカーにデザインをプリントする
デザインと印刷方法が決まったらオリジナルパーカーにプリントします。プリント後のインクの定着や乾燥については、使ったインクの仕様に従いましょう。
オリジナルパーカーのデザインをプリントする方法
オリジナルパーカ―のデザインは、アイロンプリントやステンシルプリントなどの方法で印刷できます。プリントしたいデザインや予算に合わせて印刷方法を選びましょう。
アイロンプリントでオリジナルパーカーに印刷する方法
アイロンプリントでは、プリンターでアイロンプリントシートに印刷したデザインを、アイロンを使ってパーカーに転写します。
アイロンプリントに必要なもの
- アイロンプリントシート
- インクジェットプリンター
- アイロン・アイロン台
アイロンプリントの手順
- インクジェットプリンターでアイロンプリントシートにデザインを反転印刷する
- アイロンプリントシートをデザインの形に切り抜く
- パーカーをアイロン台に置く
- アイロンプリントシートの裏面を上にして転写したい場所に置く
- アイロンを当てて転写する
- 裏面のシートを剥がす
ステンシルプリントでオリジナルパーカーに印刷する方法
ステンシルプリントは、デザインの形状に切り抜いたステンシルシートと布用インクでデザインをプリントする印刷方法です。
ステンシルプリントに必要なもの
- ステンシルシート(クリアファイルで代用可)
- 原寸大のデザイン
- 布用インク
- ステンシル用スポンジ
- マスキングテープ
- 当て布
- のりスプレー
- アイロン・アイロン台
- カッター・カッティングマット
- 新聞紙(不要な紙や布でも代用可)
ステンシルプリントの手順
- 原寸大のデザインの上にステンシルシートを乗せてマスキングテープで固定する
- デザインの形状にステンシルシートを切り抜く
- マスキングテープを剥がす
- のりスプレーをステンシルシートから15〜20cm離して噴霧し馴染ませる
- インクの染み込み防止のためパーカーの中に新聞紙を入れる
- プリントしたい位置にステンシルシートをマスキングテープで固定する
- 布用インクで色を塗る
- インクが乾いたら当て布をしてアイロンを当てる
消しゴムはんこを使ったオリジナルパーカーへのプリント方法
消しゴムはんこプリントは、消しゴムをデザインの形に削ってスタンプを作り、デザインをプリントする印刷方法です。
消しゴムはんこプリントに必要なもの
- 消しゴムはんこ用消しゴム
- カッターまたは彫刻刀・カッティングシート
- トレーシングペーパー
- 布用インク
- 当て布
- アイロン・アイロン台
- 新聞紙(不要な紙や布でも代用可)
- B以上の濃い鉛筆
消しゴムはんこプリントの手順
- トレーシングペーパーに鉛筆でデザインを描く
- トレーシングペーパーのデザイン面と消しゴムの粉を取り除いた面を合わせる
- トレーシングペーパーのデザイン面を擦ってデザインを消しゴムに転写する
- アウトラインに沿って切り込みを入れてから余分な箇所を削る
- デザインを彫り出したら消しゴムのカスを取り除く
- 裏面にインクが写らないようにパーカーの中に新聞紙を入れる
- 布用インクでパーカーに消しゴムはんこを押す
- インクが乾いたら当て布をしてアイロンを当てる
シルクスクリーン印刷でオリジナルパーカーに印刷する方法
シルクスクリーン印刷は、網戸状のメッシュ素材の版に孔の空いた部分と塞いだ部分を作り、インクを布に擦り付ける印刷方法です。
シルクスクリーン印刷に必要なもの
- 専用スクリーン(感光すると固まる特殊な乳液が塗られているもの)
- 専用スクリーンのサイズに合わせた枠(フォトフレームやポスターフレームなどの木枠でも代用可)
- 布用水性顔料インクまたは染料インク
- 枠の幅に合うヘラ(お菓子作り用のスケッパーやスクイジーでも代用可)
- セロテープ・スプレーのり
- インクジェットプリンター用OHPフィルム
- 感光のためのライト(蛍光灯や日光でもOK)
- パーカーを乗せられる大きさの板
シルクスクリーン印刷の手順
- デザインを作成する
- インクジェットプリンターで透明のOHPフィルムにデザインを印刷する
- 専用スクリーンに枠を取り付けて版を作る
- 版にOHPフィルムを乗せてセロハンテープやスプレーのりで固定する
- 光を当ててデザインを版に定着させる(露光時間は8分が目安)
- 露光が終わったら版を水で洗い流す
- 平らな場所にパーカーを置く
- 印刷したい位置に版を置く
- インクを版に乗せたらヘラで擦ってプリントする
- インクを乾燥させる
布用インクでオリジナルパーカーに手書きする方法
布用インクでの手書きは、手軽で初心者でも失敗しにくいオリジナルパーカーの自作方法です。
布用インクでの手書きに必要なもの
- 布用ペン:細かい絵や文字が書きやすく、色鮮やかに仕上がる。
- 布用クレヨン:独特の暖かみのある仕上がりが特徴で、色を混ぜてグラデーションも表現できる。
- 布用ペンキ:発色が良く、色を混ぜたり重ねたりして幅広い表現ができる。
布用インクでの手書きの手順
- 布用インクでパーカーにデザインを描く
- インクが乾いたら当て布をしてアイロンを当てる
オリジナルパーカーを自作するメリット・デメリット
オリジナルパーカーの自作には、メリットとデメリットがあります。自作に挑戦する前に確認しておきましょう。
オリジナルパーカーを自作するメリット
オリジナルパーカーを自作するメリットは主に次の3つです。
- 費用を抑えられる
- 作成過程を楽しめる
- デザインを自由に決められる
オリジナルパーカーを自作すると、専門店に依頼するよりもコストを抑えられます。また、自分で作成する過程を楽しめる上、完成したオリジナルパーカーに愛着も湧くでしょう。プリント業者による制限がないため、デザインの自由度も上がります。
オリジナルパーカーを自作するデメリット
オリジナルパーカーを自作するデメリットは主に次の4つです。
- 仕上がりのクオリティが安定しない
- 失敗するリスクがある
- 手間と時間がかかる
- 大量生産をしたい場合はコストがかかる
自分でオリジナルパーカーを手作りする場合、プロが作成するときと比べてクオリティが安定しにくくなります。自作に不慣れな場合は、デザインが意図した通りにプリントされない可能性が高まります。また、色褪せやプリントの剥がれなど、耐久性への影響にも注意が必要です。 さらに、自作の場合はデザインの計画から材料の調達、プリント作業まで、一連のプロセスに多くの時間がかかります。 作成枚数が多いほどコストがかかるため「市販品のようにきれいに仕上げたい」「多くのオリジナルパーカーを短期間で揃えたい」場合は、印刷会社の利用がおすすめです。
オリジナルパーカーを安い価格で自作する方法
オリジナルパーカーを安い価格で作成するには、材料の購入先やデザイン、プリント方法の選択が重要です。また、印刷会社や既製品の利用も検討しましょう。
材料の購入先を慎重に選ぶ
材料費はオリジナルパーカーの製作コストに大きく影響します。素材やプリントに必要な品を安価で購入できるショップを利用すると、コストを抑えられるでしょう。
シンプルなデザインを選ぶ
複雑なデザインは印刷コストが高くなる可能性があります。シンプルで色数を抑えたデザインは、材料費の削減のみでなく、プリント作業の手間も省けるでしょう。
コストがかからないプリント方法を選択する
アイロンプリントや布用インクでの手書きなど、比較的安価なプリント方法を選ぶと大幅にコストを削減できます。ただし、安価で作成可能な分、技術や慣れが必要なプリント方法もあるので事前の練習や情報収集が重要です。
枚数が少ない場合のみ自作する
自作の場合は大量生産をすると手間や時間のみでなく、余分なコストがかかる可能性があります。そのため、必要な枚数が多い場合は業者の利用も検討しましょう。
既製品のパーカーをカスタマイズする
オリジナルパーカーの自作にかかる費用を抑えるには、一から作るのではなく、市販のパーカーをカスタマイズする方法もおすすめです。好きな色のパーカーを安価で購入し、オリジナルのデザインをプリントすることでコストを削減できます。